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Special Interview【アメリカ不動産ナビ】多くの日本人は、アメリカ不動産がもつ本当の魅力をまだ知らない。

多くの日本人は、アメリカ不動産がもつ本当の魅力をまだ知らない。
東南アジアを中心とする海外不動産投資が、活況を呈していますが、

日本人にとってもっとも身近な国、アメリカでの不動産投資は実は魅力が満載です。
今回の特集インタビューでは、米国不動産投資のスペシャリストであるジャック・才田さんに
日刊不動産投資Library編集長:坂本が徹底取材致しました。

世界中の投資家が注目する理由

坂本>> アメリカの不動産は、いま世界中の投資家から注目を集めていると聞きます。実際のところは、どうなのですか?

才田>> アメリカは50州ありますので、それぞれで不動産市況も異なりますが、カリフォルニア州をはじめ、地図で言うと西側の州を中心に活況を呈している地域は非常に多いです。
また仰る通り、イギリス、カナダ、オーストラリア、香港、シンガポールなど、世界各国の投資家がアメリカの不動産に注目しており、ぞくぞくと投資に参加してきています。中でも中国やメキシコといった、自国のカントリーリスクが無視できない国々の投資家ほど、アメリカ不動産への投資に積極的だと感じています。

坂本>> なるほど。世界中の投資家は、アメリカの不動産ならば将来も資産価値を維持できると評価しているわけですね。ちなみに、アメリカ国内においても不動産投資は盛んに行われているのでしょうか。

才田>> 実はアメリカ人は、本当に不動産投資が好きで、皆さん熱心です。不動産投資に参加されている方も圧倒的に多く、一般の人でも趣味の域を越えて真剣に取り組んでいる方がたくさんいらっしゃいます。例えば、街角のバーなんかに行けば、「あの辺の不動産は値上がりしているな」とか、「最近、家をリフォームしたんだ」といった不動産の話題で盛り上がるのも、ごく当たり前の光景です。

坂本>> 日本人よりも、不動産への関心が遙かに高いんですね。アメリカの一般的な投資家の皆さんは、主にどのような目的で不動産投資をされているのでしょう。

才田>> いちばんは節税対策です。不動産投資をはじめれば、減価償却はもちろん、色々な経費が落とせます。ですから、ある程度の所得がある方ならば、やっていない方がいないというくらいです。

坂本>> いま日本で不動産投資というと、いわゆるインカム・ゲイン(賃貸収入)をメインに狙っていく投資が主流です。そこへいくと、アメリカでの不動産投資というのは、日本型の不動産投資とはまた違いがあるようですね。

才田>> やはり大きく違うと思います。というのも、日本で不動産経営を成功されている方ほど、ご自身の成功体験からインカム・ゲインにとらわれ過ぎてしまい、アメリカでは大きな成功を逸してしまうケースがあるようです。こちらでは、インカム・ゲインよりは、むしろキャピタル・ゲイン(物件の売却益)のほうを大きくとる投資のほうが一般的なんです。もともと不動産投資には、大きく3つのメリットがあります。1つ目はタックス・メリット、2つ目はインカム・ゲイン、3つ目はキャピタル・ゲイン。こうしたメリットを3つとも見込める、そして3つとも狙っていくのがアメリカの不動産投資なのです。

坂本>> 確かに日本では、キャピタル・ゲインを狙える投資対象となると、今や限られたエリアの限られた物件になるのが現実です…。アメリカには、そうした物件が豊富にあるのでしょうか。

才田>> 十分にあります。住宅需要に密接に影響を及ぼすのは、何といっても人口です。というのも、アメリカ合衆国は、先進国としては例外的に今後も人口増加が続く国なのです。現在3億3000万の人口は、30年後には4億を超えてくるだろうと予測されています。もちろん、州によっては人口減少が見込まれる州もあるため、その減少分を補って余りあるだけ、人口増加が見込まれる州も多くあるということになります。例えば、カリフォルニア州は、現在約4000万人の人口ですが、2040年頃には8000万人まで倍増すると言われています。こうした地域では、長期的に見れば不動産の大きな値上がりも期待できることでしょう。

坂本>> 少子化や高齢化が進み、人口減少局面を迎えている日本とは対極的ですね。それだけでも、日本の投資家にとってアメリカに不動産をもつ意味がありそうです。

才田>> そうですね。資産の運用とリスクヘッジを考えたとき、アメリカ不動産へ投資することは、賢明で堅実な選択になるはずです。また、日本に居住されている日本人投資家にとっては、アメリカの不動産をもつことで、極めて効果的なタックスメリットを得ることができますので、この点は強調しておきたいと思います。

坂本>> 賃貸不動産を利用した税金対策というのは、日本国内の物件でも知られている方法です。
けれど、アメリカの不動産のほうが、より大きな節税効果を期待できるのでしょうね。

減価償却による絶大な節税効果

才田>> その通りです。どういうことかというと、アメリカの不動産は、減価償却費として計上できる建物の評価額が、日本とは比較にならないほど高く評価されるのです。カリフォルニア州の中古木造物件だと、物件価格に占める建物評価は70~80%※1にもなります。つまり、減価償却のメリットを大きくとれる。さらに、日本からアメリカの不動産を購入される場合には、減価償却は日本の税制にのっとって計算する決まりになってますから、築22年を超える木造物件だと一律で4年という短期間で償却することになります。タックス・メリットを最大限に活かす場合には、こうした中古木造物件を選んで投資を行うのです。

坂本>> それにしても、建物が高く評価されるものなのですね。日本では、同じように木造の築22年以上の不動産となると、評価されるのは土地だけ。建物の評価は無いに等しいところまで下がっているので、減価償却によるメリットもほとんどありません。また、中古住宅は流通量も少なくて、全体の住宅供給量の2割くらいしかないと思います。

才田>> アメリカでは日本とは逆で、住宅市場は圧倒的に中古住宅が主流で全体の8割程度を中古が占めます。また、仰るとおり日本の市場では新築信仰が強いため、建物評価額はわずか数年でガクンと下がってしまいますよね。しかし、アメリカではそんなことはありません。適切なリフォームさえ行っていれば、中古でも建物の価値がきちんと維持されるのが当たり前です。築40年や50年で現役という物件はごく普通で、築100年を超える物件だって存在します。

坂本>> 住宅の寿命も、日本の常識からすると、断然長いのでしょうか。

才田>> アメリカでは新しく住宅を建てるときに、躯体の構造計算などの基準が厳しいうえ、安全基準に照らした検査などが完成までに20~30回も実施されます。そのためか、建物の躯体そのものは非常に丈夫で、住宅の物理的寿命も断然長いです。また、アメリカ人は貯蓄をあまりもたない代わりに、住宅を資産として持つという考えをもっています。家を建てるときも、一生住み続けるという感覚ではなく、将来は売却して利益を出すための商品だと捉えているのです。

坂本>> アメリカ人というのは、住み替えを頻繁に行うものなのでしょうか。

才田>> そうですね。就職、結婚、出産、子育てなど、ライフ・イベントや収入の変化に応じて、5~7年くらいの周期で、住まいを替えていく傾向があります。これも中古住宅が市場で活発に循環している大きな要因でしょう。

坂本>> 市場では、中古住宅の流動性が保たれていて、いつでも買い手がつく。だから中古住宅の価値も高く維持されるのでしょうね。ちなみにアメリカでは皆さん、住まい選びのポイントとして、何を重視されるのでしょうか。

才田>> 最も重視するのは、子どもが通うことになる学校区のレベルです。教育レベルの高い学校に通えば、良い大学に進学し、良い条件で就職できる可能性が高まります。また、同時に良い人脈にも恵まれるといった考えを、誰もがもっているのです。そのため、学校区のレベルというのは、不動産の価値にも非常に大きな影響力を持ちます。学校区が異なれば、道を挟んでこちら側とあちら側で、ものすごく不動産価格に差がつくというのも、よくある話です。ですから、子どものいない家庭でも、結局は学校区のレベルを注視することになります。

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信頼性が極めて高い取引システム

坂本>> 皆さんどのようにして、そのような情報を得ているのでしょう。

才田>> アメリカでは、不動産に関するあらゆる情報を閲覧できるポータルサイトがいくつかあり、誰でも確度の高い情報を得られる環境が整っています。最も有名なのが、Zillowというサイト。こうしたポータルサイトでは、学校区の現在の偏差値はもちろん、周辺の物件がどのくらいの価格で売りに出されているのか、税金はいくらになるのか、また犯罪率など、不動産選びに役立つ情報が、簡単に得られるようになっています。

坂本>> ポータルサイトでは、全米のほぼ全ての物件についての情報が検索できるのですか。

才田>> はい。Zillowなどのポータルサイトは、アメリカ国内でライセンスをもつ不動産業者の参加率が100%のブローカーオンラインとリンクした仕組みになっていますので、物件のカバー率もほぼ100%です。こうした不動産情報ツールが充実していて、情報がオープンになっていることで、取引価格は透明性が保たれています。また、アメリカでは、不動産取引にエスクロー※2というサードパーティ(第三者機関)が入るために、取引自体の透明性も高いのが特徴です。

坂本>> エスクローというのは、日本の不動産取引には全くない仕組みですね。具体的には、どういう役割をもつのでしょう。

才田>> 取引の安全性を担保するために、第三者として売り主と買い主の間に介在する専門の会社がエスクローです。買い主はまずエスクローに購入代金を供託し、取引が成立すればエスクローが売り主へ支払いを行う仕組みとなっています。そのおかげで、アメリカの不動産は、取引に際して間違いが起こりにくく、高い安全性が保たれています。また、アメリカの不動産市場というのは、投資家を優遇していて、投資機会を開いている市場でもあります。

坂本>> どのようなかたちで、投資家を優遇しているのでしょうか。

才田>> 代表的なのは1031エクスチェンジという、投資用不動産のキャピタルゲイン税の支払いを繰り延べにできる制度※3です。これは不動産への再投資を奨励する制度で、「物件売却で得た利益を、別の不動産の投資へまわせば、税金の支払いを先送りにします」というものです。これをくり返し活用していけば、無限にキャピタルゲイン税の支払いを先送りにすることができます。

坂本>> なるほど。アメリカ不動産をとりまく環境は、聞けば聞くほど良く出来たシステムになっていて、感心するばかりです。日本からアメリカの不動産に投資する方も、これからどんどん増えていくでしょうね。

才田>> そうですね。しかし現状は、中国やメキシコ、イギリス、カナダといった国々の投資家と比べると、まだまだ日本からの投資家は少ないと感じます。日本の方にも、もっとアメリカの不動産のことを知っていただき、チャンスを活かしてほしいですね。

※1.建物の評価割合は、州・地域や物件などにより異なります。 ※2.エスクローは、西海岸エリアを中心とした制度です。 ※3.1031エクスチェンジには条件がございます。

ジャック・才田[Jack Hideki Saida]
慶応大学経済学部卒業後、日立製作所を経て、1980年に渡米。1983年、ランドスケープ・デザイン会社創立。
その後、同社を売却し、不動産事業へ進出。大手住宅不動産会社Century21や、商業物件専門のER Griffith社、及びRE/MAXにて多くの不動産プロジェクトに従事。1988年にカリフォルニア不動産ブローカーライセンス取得以来、年間30件以上プロジェクトを成功に導き、日本の大手不動産会社や出版会社にて米国不動産に関するビジネススクールやセミナーを実施。現在は、Prime Associates社のCEOとして不動産投資や開発を中心に、仲介、不動産管理、コンサルティング、セミナーなど多方面で活躍中。カリフォルニア不動産ブローカーライセンス番号:00893574

坂本俊二[Shunji Sakamoto]
日刊不動産投資Library編集長
株式会社くらしコーポレーション代表取締役社長
収益不動産ポータルサイトの『不動産投資連合隊』の運営など、長きにわたり不動産投資の現場に関わる。不動産とインターネットに明るく、これまで、数多くの不動産会社のWEB戦略に従事し、国内不動産投資の裏側を見つめてきた経歴を持つ。近年は「社会的弱者への住宅支援」等の社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

この記事は【アメリカ不動産ナビ】より転載させて頂きました。

【アメリカ不動産ナビインタビューページ】
http://www.pleast-usa.com/interview/

【インタビュー時の様子の動画】はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=lLH2pMUteI8