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空き家の増加が止まらない理由 〜 長嶋 修の『ズレズレなるままに』

1966年。まだ私が生まれる前の話ですが、あのころはとりわけ都市部の住宅が足りなくて劣悪だったため「住宅建設法」を施行、5年毎に新築建設の目標を造って新築を量産してきました。当時の国会議事録を読むと「5年ごとの目標なんて甘い、年度ごとに数値目標作るくらいじゃないとダメなんじゃねー?」みたいな論戦をやってたようです。

やがて2006年3月に同法は廃案に。同年6月に「住生活基本法」が施行され、やはり5年タームの「住生活基本計画」が策定されましたが、この時、住宅数の具体的数値目標は示されず「耐震化率」とか「既存住宅の流通シェア(%)」とか、まあ要するに非常にあいまいな目標を作ってしまいました。

したがって景気対策としての新築政策とその分増えてしまう空き家対策と、矛盾する2つの対策に、いま私たちは追われているわけです。住宅総量は今、誰も管理してません。こんなところにも昨今の「空き家問題」の遠因があります。

私の25冊目の本『「空き家」が蝕む日本』はアマゾン書評見ると結構散々ですがw、リアル店舗では結構売れていて、いま3刷目。昨今の空き家問題がクローズアップされる理由の一翼は少し担えたかなと思っています。

とりわけ田原総一朗さんにインタビューを受けたり、堤未果さんのラジオに出させていただいたことで結構拡散しました。

※空き家率40%時代に備えよ! 田原総一朗が迫る、日本の空き家問題 『空き家が蝕む日本』著者・長嶋修氏に聞く

最近では海外からも日本の住宅、とりわけ空き家問題に関する取材も入っており、ここはきちんと対応しないと恥ずかしいことになるなと感じる今日このごろです。日本は他国に先駆けて高齢化や人口減少が始まるだけで、要は、真っ先にこの課題に取り組むというわけですから、世界に対して範を示すチャンスでもあります。

編集部より:この記事は   長嶋 修の『ズレズレなるままに』   様の2015/05/11の投稿を転載させていただきました。

長嶋 修

Posted by 長嶋 修

1967年(昭和42年)東京都墨田区生まれ。 広告代理店を経て、1994年(平成6年)ポラスグループ(中央住宅)入社。営業、企画、開発を経験後、1997年から営業支店長として幅広い不動産売買業務全般に携わる。 日々の不動産取引現場において『生活者にとって本当に安心できる不動産取引』『業界人が誇りをもてる仕事』『日本の不動産市場のあるべき姿』を模索するうちに、『第三者性を堅持した不動産のプロフェッショナル』が取引現場に必要であることを確信。 1999年、『人と不動産のより幸せな関係』を追求するために、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社『不動産調査 さくら事務所(現 株式会社さくら事務所)』を設立する。 以降、様々な活動を通じて『“第三者性を堅持した不動産コンサルタント』第一人者としての地位を築く。 2005年12月、『人と不動産のより幸せな関係』を広めるため、同社代表を退き会長就任。マイホーム購入・不動産投資など、不動産購入ノウハウにとどまらず、業界・政策提言や社会問題全般にも言及するなど、精力的に活動している。 著書やマスコミ掲載やテレビ出演、セミナー・講演等実績多数。 著書は、「住宅購入学入門 - いま、何を買わないか(講談社+α新書)「なぜ『耐震偽装問題』は起きるのか」(講談社+α新書)「住宅選びこれだけ心得帖」(日本経済出版社)など多数。 【講演実績一例】 朝日資産継承セミナー、住生活研究セミナー、仲介業者社内研修、デベロッパー社内研修、FP協会継続研修、中高層住宅委員会講演会、一木会講演会、日本マンション学会シンポジウム、経済産業省シンポジウム、かぎんセミナー、すまいアップセミナー、電力会社マイホームセミナー、アパートメーカー不動産投資セミナーほか多数。